Valle D'aosta - ヴァッレ・ダオスタ -
- アオスタ州東南部オーン村、崖の上に古城がそびえる
- サルーミ工房
- アオスタ州は険しい山々に囲まれている
ヴァッレ・ダオスタ州はピエモンテ州のさらに北、イタリア西北端に位置し、ヨーロッパ最高峰のモンテ・ビアンコ(モン・ブラン)、チェルヴィーノ(マッターホルン)、モンテ・ローザ、グランパラディーゾなど、4千メートル級の名峰に抱かれた美しい土地です。アルプスを貫くモンブラン、グラン・サン・ベルナルドという2つのトンネルは、フランス、スイス側への重要な動脈として、ヨーロッパ経済にも深くかかわっています。
人気の観光路線であるクールマイユールとフランスシャモニー、ブレイユ・チェルヴィニアとスイス・ツエルマットを結ぶロープウエイやゴンドラ、またスイス、フランスとの国境をまたいだ一大スキーリゾート等、日本でも既にお馴染みのエリアでしょう。
州都アオスタは、初代ローマ皇帝アウグストゥスによって造られましたが、その歴史は古く紀元前3,000年に遡り、現存する100以上の塔や城など重厚な遺跡から「アルプスのローマ」と呼ばれるのもうなずけます。
スイス料理としても有名な「フォンドゥータ(チーズフォンデュ)」はつとに評判ですが、ライ麦パンとフォンティーナチーズ、縮緬キャベツを重ねスープで満たし、オーブンでグラタンにしたズッパの傑作「ヴァルペッリネンスのスープ」や、「カモシカのチヴェッ」、「カルボナーダ」といった野獣肉などの煮込み料理も絶品です。
また、ジャガイモと豚の血を混ぜたソーセージ「ブーダン」や、カモシカの生ハム「ラ・モチェッタ」、豚の背脂の塩漬け「アルナッドのラルド」や、「ボセのプロシュット」、主食の黒パン等々、一度は味わいたいご馳走。
ヴァッレ・ダオスタの料理は保存性の高い肉料理・乳製品が多く、伝統的なリチェッタには、「魚介、トマト、パスタ、そしてオリーブオイルすらほとんど使用しないこと」が、他の州に見られない大きな特徴といえます。
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file No.01001: リストランテ ダ・ジョバンニ
北イタリア・ピエモンテ州の北西に位置するヴァッレ・ダオスタ州は、スイス、フランスと国境を接し、有名なアルプス、モンテ・ビアンコ(仏語ではモン・ブラン)を抱えるウィンター・リゾートでもある。北ピエモンテへ行くにつれ、だんだんと会話にフランス語らしい響きが混ざり始め、ヴァッレ・ダオスタに入ると道路標識にフランス語が併記される。山には昔から家屋に使用されてきた石材が豊富に採れ、家々の外壁や瓦材として利用される。だからこの界隈の街並みは、他の街と違ってレンガ色ではなく石の色をしている。もともとこの地域は、ピエモンテを中心に現在のスイス西部と南仏ニースやローヌ地方をも抱えるサヴォイア家の領地だったので、これらアルプス周辺の国が似ているのは当然のことだ。フランスのサヴォア地方とはイタリアのサヴォイア領であったことを示している。
料理も当然共通するものが幾つもあり、チーズフォンデュやラクレットなどスイスを代表する料理は、イタリア・アオスタにも、フランス・シャモニーにも似たようなものがあり、フランス料理でいう「シヴェ」や「サルミ」などのジビエ料理、ポピュラーな「牛肉の赤ワイン煮込み」も全てサヴォイア地方の郷土料理である。
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