file No.02002:  ブラのフェスタ「中庭から中庭へ」(La Festa DA CORTILE A CORTILE a Bra)

日本でも有名になったピエモンテ州、ブラのスローフード協会。ブラの町とスローフード協会が共催するフェスタ、「ダ・コルティーレ・ア・コルティーレ(中庭から中庭へ)」。 町の人が一体となって郷土料理と地ワインを用意し、参加者はオリエンテーリングの要領で行動する。1番目の中庭で食前酒を飲み前菜を食べると、次の中庭へ移動しパスタを食べる、といった具合に次々歩き進む。中庭と中庭は徒歩5分から10分くらいあり、その間には出店(でみせ)などがあったり、広場で催し物があったり、 カラブリアから招待されて来たという、民族舞踊のダンサー達と遭遇して、しばし歓談したりとなかなか楽しい。

町を挙げて外来の客を迎えるフェスタは大掛かりだが、手慣れた様子で駐車場、清掃、料理の用意など段取よく進行していた。よそ者はただ眺めることしか出来ない東京の祭りに比べ、非常にオープンな感じが気持ちよく、町そのものの良い印象が残る。参加費は1人20ユーロ。

 

【生サルッシッチャ(ソーセージ)とハーブのフリッタータ】
ブラ名物の「生サルッシッチャ(ソーセージ)」とハーブのフリッタータ。
近くにユダヤ人居住区があり、豚肉を食べられないユダヤ教徒のために、仔牛肉でサルッシッチャを作り、仔牛なら生でも食えるだろ、というのが始まりらしい。
そもそもピエモンテには、バットゥータというタタキのような仔牛肉の生食料理があるので、その変形版とも考えられる。日本で有名な魚のカルパッチョも本来仔牛肉で作るものだ。

【ラビオリの一種「プリン」】
南ピエモンテ方面で見られるラビオリの一種「プリン」。
ちょっと形が変だったがご愛嬌。バターとサルヴィア(セイジ)で簡単に風味付けるだけ。中には一度茹でてから、チーズと共にパテにした仔牛肉が詰まっている。プリンとは、この地方の方言で「つまむ(ピッツィカーレ)」という意味で、このパスタの形を整える時に指先でつまむところからそう呼ばれる。

【隣の席で仲良くなったイタリア人の家族たち】
イタリア人は電車やバス停、食堂などで、隣合わせた人と気軽に話す習慣がある。一声かけたり、挨拶をしたり。お互い気持ちよく過ごせるだけでなく、防犯にも役立ついい習慣だ。日本でも「旅は道連れ」、「袖触り合うも多生の縁」、「向こう3軒両隣」など、国や時代が変わっても人の思いは同じはずだと信じている。